作品紹介
引用:大月書店
「夏の雲は忘れない ヒロシマ・ナガサキ一九四五年」
http://www.otsukishoten.co.jp/book/b512476.html
女優たちが制作し読み継いだ原爆朗読劇が2019年に幕を下ろした。あの日の広島と長崎の子どもたちを証言する舞台は深い感動をよんだ。上演された子どもたちの詩、母親や教師の手記、峠三吉らの原爆詩を再録して構成する。
もくじ
原爆の日 吉岡満子
小学三年 坂本はつみ
小学四年 松島愛子
小学三年 金本湯水子
小学四年 三吉昭憲
小学六年 慶箕学決して忘れない 本多博子
小学五年 香川征雄
小学五年 栗栖英雄
小学二年 横本弘美小学三年 向井富子
小学五年 田尾絹江
小学四年(当時四歳) 佐藤朋之英雄挽歌 水野潤一
ちいさい子 峠三吉
生ましめんかな 栗原貞子
ヒロシマの空 林幸子
ヒロシマ連祷 石川逸子
トランクの中の日本 ジョー・オダネル
おわびの致しようもございません 純心女子学園元校長・江角ヤス
全員死亡 志水清
星は見ている 藤野博久の母・藤野としえ
有川妙子(当時五歳)
坂本駿(当時五歳)
辻本一二夫(当時五歳)
小学四年 田羽多ユキ子
子供たちと私 長崎市山里小学校教諭・新木照子
墓標 峠三吉
【解説】言葉のともしび 城田美樹(演出家)
夏の雲は忘れない東久留米実行委員会
眞喜志 康壮[演出]
まきし やすまさ / YASUMASA MAKISHI
プロフィール
1980年生まれ。2000年〜2017年10月劇団青年劇場所属。舞台を中心に全国を回る。2005年文化庁国内研修員。2008年ニューヨークアクターズツアー参加。
2017年 東久留米にて、演劇ワークショップ教室「演劇ひろば」スタート。2020年 地域の居場所「ひろばcafe」開店。
石川 睦美[広報]
いしかわ むつみ / MUTSUMI ISHIKAWA
プロフィール
1980年 東久留米市出身・在住
グラフィックデザイン big-crunch.jp
地域創造屋くるめアパートメント 主宰
防災イベント「 防災キャラバン 」主催ならびに連動ラジオ番組(TOKYO854くるめラ第3水曜22時〜)担当。
東久留米市男女平等推進情報誌「ときめき」編集委員(2019〜2024.9)
東久留米市男女共同参画都市宣言 起草委員(2000)
東久留米市内公立中学校 職業講話コーディネートならびに講師
過去行われた東久留米市平和事業の朗読劇に携わる。
web・SNS:https://lit.link/bigcrunchjp
開催にあたり
かつて東久留米市では平和事業として広島・長崎の原爆被爆者手記の朗読劇が行われていました。もう30年近く前になります。
平和や人権を学ぶ機会のほか、地域の子どもと大人が同じ目的のもと協力し、ひとつの作品を作り上げる「多世代の交流」の機会でもありました。出演者には戦争を体験された方もおり、直接お話を聞くこともありました。
このような素晴らしい取り組みが東久留米市と市民が協働して行われていましたが、いつの間にか平和事業の予算が削減され、有志により続けられたものの表立った活動は聞かれなくなりました。
そんな話を4年ほど前に友人たちにしたことからこのプロジェクトはゆっくりと動き出しました。
2022年、 演劇ひろば の 眞喜志康壮 氏の尽力により、東久留米市文化協会主催「2022年夏休み 子どもと大人の体験塾」として市民による朗読劇「夏の雲は忘れない ヒロシマ・ナガサキ 一九四五」が開催され、2023年も行うことが叶いました。
被爆者の手記には、戦争を体験していないわたしたちには絶対に想像できない恐怖や絶望に支配された日々が刻まれています。
2023年の現在、連日「戦争」という言葉がメディアから流れ、戦場の映像を目にします。これらは過去のものではなく、今この瞬間も起こっています。また第二次世界大戦から78年経ち、戦争を経験された方々の高齢化が進み、戦争を実体験として語り継いでいくことが年々難しくなっています。「今」命のバトンをしっかりと受け継ぎ、多世代で未来の在り方を考え、語り合うことが大切ではないでしょうか。
わたしたちは地域の中で世代を超えたつながりを育み、地域に関わり、誰もが笑顔でいられるまちであることを心から願います。" Peace begins with a Smile(平和は笑顔からはじまる/マザー・テレサ)"をテーマに本公演を行います。
世界で唯一の被爆国として、自分ごととして。ほんの少しでも構いません、お力添えいただければ幸いです。